【本】山口周著『仕事選びのアートとサイエンス』

山口周著『仕事選びのアートとサイエンス』を読了しました。

山口周さんの本はどれも、ものすごく内容が濃く、素晴らしい知識が詰まっていると感じます。今回も多くの学びがありました。

この本からの一番の収穫は、スタンフォード大学のクランボルツ教授の「計画された偶発性=Planned Happenstance Theory」という理論を知ることができたことです。

クランボルツ教授によると、「キャリアは用意周到に計画できるものではなく、予期できない偶発的な出来事によって決定される」「キャリア形成のきっかけは、80%が『偶然』である」ようですが、その「いい偶然」を招き寄せる人が共通して持つ特性があるとのことです。その特性とは、

1.好奇心(自分の専門分野だけでなく、いろいろな分野に視野を広げ、関心を持つことでキャリアの機会が増える)

2.粘り強さ(最初はうまくいかなくても粘り強く続けることで、偶然の出来事、出会いが起こり、新たな展開の可能性が増える)

3.柔軟性(状況は常に変化する。一度決めたことでも状況に応じて柔軟に対応することでチャンスを掴むことができる)

4.楽観性(意に染まない異動や逆境なども、自分が成長する機会になるかもしれないとポジティブに捉えることでキャリアを広げられる)

5.リスクテーク(未知なことへのチャレンジには、失敗やうまくいかないことが起きるのは当たり前。積極的にリスクをとることでチャンスを得られる)

の5つです。

あまり5年後や10年後の計画などは立てず、これら5つの特性を大切にしながら、目の前の仕事にフォーカスし、楽しく働いていきたいと思える本でした。

仕事選びのアートとサイエンス (光文社新書)